2007年09月10日

即時強制

 行政法の紹介10回目、今日は、行政上の義務の実効性を確保するための手法の一つ、「即時強制」です。

 即時強制とは、義務の履行を強制するのではなく、目前急迫の障害を除く必要上、義務を命ずる暇がない場合に、直接に人の身体または財産に実力を加え、行政上必要な状態を実現することです。

 即時強制は、行政上の必要から直接に実力を加える権力的行為なので、必ず法律上の根拠が必要となります。

 例として
@消防法に基づく消火のために他人所有の土地を使用したり、延焼の危険のある近隣の家屋を破壊してそれ以上の延焼を防止する行為
A国税犯則取締法による財産差押え等のための家・事業所への立入り
 @、Aは財産に対する即時強制
B警察官職務執行法に基づく警察官の武器の使用
C車両が通行する公道上に寝ころんだまま熟睡している泥酔者の安全を確保するため、警察官がその者を警察署に運び保護する行為
 B、Cは身体に対する即時強制

 権力的事実行為ということで、行政上の強制執行の中の直接強制類似性がありますが、直接強制が義務の不履行を前提としているのに対し、即時強制義務の不履行前提としていない点で異なります。

 即時強制に対する救済措置としては、行政事件訴訟法に規定する差止めの訴え国家賠償法に基づく国家賠償請求が可能です。



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ニックネーム nakaji at 16:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 行政法
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